咳喘息に有効な気管支拡張薬は咳感受性や咳中枢には抑制作用をもたないこと ..
マイコプラズマには、コロナやインフルエンザの抗原検査のような簡便で安価に診断できる検査法がありません。痰やのどを綿棒でこすって、PCR検査でマイコプラズマの遺伝子を検出すれば、確定診断ができます。しかし、また、熱と咳がある子ども全員にPCR検査することは、医療経済を考えても不適切です。血液検査で、マイコプラズマに対するIgM抗体(感染早期に作られる抗体)、IgG抗体(回復後に作られる抗体)の抗体価を調べる方法もあります。IgM抗体は、発症から1週間しないと検出できないうえに、最長で1年くらいは検出され続けることもあり、診断精度は高くありません。IgG抗体は有用な検査ですが、発症早期と、回復後に合計2回血液検査をして、4倍以上増えていることを確認する必要があり、肺炎でつらいときにタイムリーに診断するのには不向きです。
7月中旬以降、咳がひどく長引く患者さんが多く来院されています。4月ぐらいにも咳がひどい人が多い印象がありましたが、また増えてきているように感じています。結果的に単なるカゼだったという人も多いですが、なかなか良くならないケースの中にマイコプラズマに感染している人もチラホラ増えています。今回は、このような状況についてお伝えし、マイコプラズマ感染症について、また咳がひどい人の治療選択枝について解説いたします。
このような長引く咳の原因としては、ウイルス感染(いわゆる通常のカゼ)が一番多いですが、マイコプラズマや百日咳なども考えないといけなくなります。また、アレルギー性の咳や、喘息の可能性も考えなくてはいけません。
気管支炎|ひがしまつど小児科 松戸市 東松戸駅 予防接種 乳幼児健診
A:マイコプラズマは、細胞壁を持たないという特殊な構造を持つ細菌です。そのため、溶連菌感染や中耳炎など、子どもに風邪症状を起こす病気に対しては、サワシリンなどのペニシリン系抗菌薬や、セフゾンやメイアクトといったβ-ラクタム系の抗菌薬が使用されますが、これはマイコプラズマには効きません。
一つは、細菌が生存するのに必要な蛋白質を作る仕組みを妨害するタイプのものです。このタイプに該当するのは、クラリスロマイシンやアジスロマイシンといったマクロライド系抗菌薬、ミノマイシンなどのテトラサイクリン系抗菌薬です。もう一つは、DNAを複製する仕組みを妨害するタイプで、トスフロキサシンなどのキノロン系抗菌薬が該当します。
百日咳は百日咳菌の感染により長期間咳が続きますが、咳喘息と異なり息を吸うときに独特の狭窄音が聞こえます。咳喘息では吐くときにピューという気管支狭窄音が聞こえます。百日咳の診断は喉をこすって細菌を培養したり、血液検査を2回行う必要があります。子供の百日咳は息を吸う時の音が「犬の遠吠え」様だったり、咳き込んで吐いてしまうなど特徴的であり、血液検査を行わずに診断できますが、成人の場合は症状がはっきりしないため、抗生物質を処方して効果を見ます(診断的治療)。抗生物質が無効の場合は咳喘息と考えます。
長引く咳の原因として胃食道逆流症を疑った場合、検査で確認することは一般的ではなく、まずは治療薬に対する反応を確認します。
咳はさまざまな疾患の症状として、さらに薬剤の副作用として現れることがあります。しかしながら、咳がなかなか止まらない場合、原因疾患が曖昧なまま漫然と鎮咳薬、抗炎症薬、抗生剤が投与されてしまい、その結果、ときに生命に危険が及ぶような疾患が見逃されることや、咳によって生活の質が著しく低下することがあります。今特集では、長引く咳の原因と対応について、最新情報も含めて、筑波大学医学医療系臨床医学域呼吸器内科教授の檜澤伸之氏に解説していただきます。
小児のせきの原因も成人のせきの原因と似ています。 気管支炎 ..
A:マクロライド系抗菌薬は、残念ながら耐性菌が増えてしまい、マイコプラズマには効かないことが多くなっています。マクロライド系抗菌薬は、細菌をやっつける際に、23S rRNAという蛋白質合成に不可欠な物質を標的にします。この23S rRNAが変異し、マクロライド系抗菌薬が効きにくくなってしまったマイコプラズマが増えているのです。その理由としては、(1) マクロライド耐性だからといってマイコプラズマ感染症が重症化しやすいわけではないこと、(2) マクロライドが全く効かないわけではないこと、(3) マクロライド以外の抗菌薬への耐性菌を増やす危険があること、(4) テトラサイクリン系やキノロン系抗菌薬の子どもに対する副作用の問題、があります。
なお、マクロライド耐性マイコプラズマは、日本や中国に多く、一説では80%くらいが耐性ともいわれています。本来は抗菌薬が不要なウイルス性の風邪に、マクロライドを濫用した結果と考えられます。風邪をひいた時に抗菌薬を欲しがる患者さんが時々いらっしゃいますが、抗菌薬の濫用はくれぐれも慎むべきです。
普通の風邪薬や抗生物質では効かず、百日咳対する治療(クラリスロマイシン)があります。 RSウイルス感染症
呼吸器疾患の日常診療では、咳はもっとも頻度の高い症状の1つです。咳をもたらす原因は、インフルエンザや感冒、喘息、薬剤の副作用などさまざまです。咳の診療では、その原因を突き止めることが重要になります。治療法は原因によって大きく異なるため、原因を突き止めることができれば、咳の治療はほぼ終わっているといっても過言ではありません。
肺は呼吸によって酸素を取り込み、二酸化炭素を排出しています。しかし、私たちが吸っている空気には酸素だけが含まれているわけではありません。いろいろなほこり、たばこ煙や大気汚染物質、かび、細菌やウイルスなど、体や肺にとって有害な異物が数多く含まれています。そのためにそれらの異物から肺を守るシステムが発達しています。その重要なシステムの一つとして咳があります(図1)。
筆者の経験では,クラリスロマイシン(クラリス③など)に麦門冬湯,ヒスタミン
しかし、1年間が経過し、咳や喘息でお悩みの方、高血圧や脂質異常症のような生活習慣病の方、発熱・かぜ症状の方、健康診断やワクチン接種などでのご来院を含め、5,000名を超える方にお越しいただき、従業員一同大変感謝しております。
風邪の後に咳が止まらない、今までこんなに咳が続くことはなかった ..
咳喘息や感染後咳嗽などが咳の原因である場合でも、咳き込むことで腹圧が上昇し、胃酸の逆流を引き起こし、さらに咳を引き起こすような悪循環を招くことがありますので、吸入治療に加えて胃酸分泌抑制薬を併せて使用することもあります。
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気道には繊毛があり、繊毛運動で異物を外に出し、異物を絡め取った粘液が痰となり、咳によって排出されます。咳は本来、感染などによって気道内に貯留した分泌物や吸入された外来異物を気道外に排出させるための生体防御反応なのです。咳が出るメカニズムとしては、気管支の気道壁表層に分布する知覚神経終末(咳受容体)が機械的あるいは化学的に刺激されると、そのインパルスが迷走神経求心路を介して、脳の延髄にある咳中枢に伝達され、咳嗽反射が引き起こされると考えられています。
2012年に発刊された日本呼吸器学会編『咳嗽に関するガイドライン第2版』では、咳はその持続期間により、3週間未満の「急性咳嗽」、3週間以上8週間未満の「遷延性※咳嗽」、8週間以上の「慢性咳嗽」に分類されています。急性咳嗽の原因の多くは感冒を含む気道の感染症ですが、咳が続く期間が長くなるほど、感染症以外の原因で咳が出ている可能性が高くなります。したがって、ほかの原因をしっかり見極める必要があります(図2)。
※遷延性=なかなか治らずしつこく続く状態
□14員環マクロライド系薬剤(エリスロマイシン、クラリスロマイシンなど)が中心 。 □去痰剤など
飲ませ方に工夫が必要です。抗菌薬は、気管支炎、肺炎に対する最も重要な治療薬ですので、何としても頑張って抗菌薬を飲んでもらわないといけません。粒やカプセルの薬が飲めるなら、そちらを処方します。小さいお子さんで、粉薬しか飲めない場合、では薬剤師が飲ませ方の相談にのりますので、ご安心ください。
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マイコプラズマ感染症と診断された場合、通常は抗生剤による治療を行います。マイコプラズマに効果的な抗生剤としては、マクロライド系(クラリスロマイシン、エリスロマイシンなど)やテトラサイクリン系(ミノサイクリンなど)が一般的です。
咳がひどいカゼの患者さんが増えています。マイコプラズマにも注意
肺がんは早期発見し、手術(もしくは放射線治療)を行うことができれば治癒が期待できる病気です。ただし、咳として症状が出てきた場合には、比較的進行していることが多いため、喫煙者など肺がん発症のリスクが高い方は定期的に胸部X線写真の撮影を受けるのが望ましいと考えます。
最初は風邪のような症状で始まり、徐々に咳が悪化してきます。 ..
慢性咳嗽の原因はいろいろですが、最初に考えなくてはならないのは命に関わるような病気です。それに加えて、8週間を超えて起こってくるような感染症も見極めが重要です。結核、肺がん、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、間質性肺炎、心不全、気管支拡張症などがそれに当たります。
まず胸部X線写真で肺炎や肺がんなどの器質的疾患を除外します。がんはがんの治療、結核は抗結核薬、間質性肺炎はステロイド薬などで治療します。心不全で慢性的に心臓が悪くても咳が出る場合があり、肺に水がたまってくるとゼーゼーヒューヒューといった喘息と似たような喘鳴が出ます。喘息だと思って治療すると心不全がかえって悪化してしまうこともあります。胸部X線写真を撮って、心臓が肥大していれば心不全を疑います。
さらに、呼吸機能検査によって典型的な喘息、COPDや間質性肺炎がないことを確認します。そのうえで、患者さんごとに慢性咳嗽の原因を考えていきます。血液検査も必要で、白血球数とその分画などが調べられます。
咳の治療薬は、原因とは無関係に中枢レベルで咳を抑制する非特異的治療薬である中枢性鎮咳薬と、疾患特異的な治療薬に分けられます(表1)。問題なのは、身体所見や胸部X線写真、呼吸機能検査で異常が見つからずに長期に続く咳の場合、原因疾患が曖昧なまま漫然と中枢性鎮咳薬、抗炎症薬、抗生剤が長期に投与されることです。たとえば、8週間を超えた咳で考えなければならない疾患に咳喘息があります。これは喘鳴や呼吸困難を伴わず慢性の咳だけを症状とする喘息の亜型で、呼吸機能検査をしても異常が認められませんが、吸入ステロイド薬や気管支拡張薬が有効です。一方、日本における多くの報告で咳喘息は慢性咳嗽の原因疾患としてもっとも頻度が高いことから、特に呼吸器疾患の診療が専門でない医師は、8週間を超えている慢性咳嗽に対して胸部X線検査や呼吸機能検査を実施せずに咳喘息と診断し、吸入ステロイド薬を安易に投与してしまうことがあります。実は結核であったような場合には、原疾患の悪化につながる可能性もあります。実際、吸入ステロイドでも咳が一向に改善せず大学病院にこられる患者さんのなかにはこのような患者さんもいらっしゃいます。
なかでも、クラリスロマイシンやアジスロマイシンが処方されることが一般的です。
小児喘息は特定のアレルゲン(アレルギーのもと、ハウスダスト、食物など)によるものが多く、中学生頃までに一旦治ります。大人の喘息の好発年齢は40歳と言われていて、不特定のストレス(かぜ、暑さ、精神的ストレス)などがきっかけで、気管支粘膜が腫れてきます。じんましんや花粉症の体質の人は気管支粘膜も敏感であり、喘息、咳喘息になりやすいです。