今週の豪ドル円(AUD/JPY)FXレートの為替レンジ予想(高値・安値予想)を公開。現在値、今週のレンジ、過去予想勝率も。
豪ドルは弱含み。
コモディティ価格が軟調な動きを示したことで、資源国通貨がほぼ全面安となった。
また、FOMCでのタカ派的な利下げが更に豪ドルの重しに。
対ドルでは一時昨年10月以来となる0.62ドル割れまで弱含んだ。
対円では日銀の利上げが先送りされたことなどから、行って来いの動きだった。
ZARも対ドルでは下落。
南アもオセアニア通貨同様に資源国通貨であり、対ドルでは軟調な動きとなった。
ただ、対円では日銀の早期利上げ期待が後退したことから下落後は買戻しが入った。(了)
[豪ドル]
来週の豪ドル・円は弱含みか。豪準備銀行(中央銀行)の12月理事会議事要旨の発表が材料になる。同理事会では、9会合連続で政策金利の据え置きを決めたが、基調的インフレ率はなお高過ぎるとしながらも、消費者物価が持続的に目標に戻ることへの自信をみせ、インフレ上方リスクの一部緩和の指摘もあり、ハト派的な姿勢に転換した。利下げ検討などに関する新たな見解がみられる場合は、早期の利下げ観測が高まり、豪ドル売りになる可能性がある。
○発表予定の豪主要経済指標・注目イベント
・24日:豪準備銀行12月理事会議事要旨
・予想レンジ:96円00銭-99円00銭
コモディティ価格の上昇による貿易黒字は中国需要に依るところが大きいため、中国国内の経済動向や豪中関係の政治的変化にも気を配る必要があります。
現在の中国経済ですが、その足元は今まさに正念場を迎えているといっても過言ではないでしょう。2020年のコロナショック以降、初期段階では迅速なロックダウン(都市封鎖)やワクチン接種の進展から早期の経済立て直しに期待がかかりました。ただ、金融緩和による投資マネーの流入で不動産価格が高騰し、政府は住宅ローンや不動産開発企業への融資に規制を設けました。これを契機に中国市況は低迷をはじめ、中国恒大集団などが経営危機に陥りました。
足元でも、不動産を巡る不透明感が幅広く経済の足かせとなる展開が続いており、中国当局はその対応に様々な手を講じています。今後のオーストラリア経済の見通しを見極めるうえでも中国の政治・経済動向には目を向けておく必要がありそうです。
豪ドル下落、75円台前半 ウエストパック銀が年内3度の利下げ予想
しかしその後は、相関性が薄れてしまっていることも事実です。
これは、新型コロナウイルスの影響によって、オーストラリアが中国に起源調査の要求を行ったことが、外交関係の悪化に繋がったとされます。
ただ2023年末時点では、関税に関する様々な問題も解消されつつあり、両国の外交問題も以前のように良好な関係に戻りつつあるようです。
南アフリカ・ランド(ZAR)はもみ合いとなりそうだ。
FOMCではドットプロットの2025年末時点の中央値が上方修正され、利下げ回数が2回と前回9月の見通しから半減した。
米国の利下げ観測が後退している中で、先週発表された南アのインフレ指標は軒並み市場予想よりも下振れる結果となった。
すでに1月の南ア準備銀行(SARB)金融政策委員会(MPC)では利下げ予想が圧倒的に多数となっているように、南アと米国の金融政策の方向性の違いがドル買い・ZAR売りを促しそうだ。
ただ、一方で中国経済の回復期待がBRICS諸国にとっては支えになり、ZARが一方的には売られにくい要素にもなる。
なお、南アからは来週は主だった経済指標の発表予定はない。
豪ドルの上値余地を探る上では、RBAによる金融政策の動向が最大の焦点となりそうです。RBAは2020年11月に政策金利を同国史上最低値となる0.10%に引き下げましたが、2022年5月の会合で利上げに踏み切りました。2023年4月の会合で利上げを見送り、10会合に及んだ連続利上げがストップしたものの、翌5月にはインフレの上振れリスクなどを理由に利上げを再開、予想外の決定でマーケットを驚かせました。
RBAは2024年6月の会合で政策金利を据え置き、4.35%の高水準で維持することを決定しました。声明では「直近のインフレ率は低下ベースが鈍化」と引き締めの可能性に含みを持たせており、その後行われたブロックRBA総裁の記者会見では、利上げの議論があったことも伝えられました。RBAの政策運営は豪ドル/円に対して大きな影響力を持つためその動向は注視しておきたいです。
来週は豪州国内以外でもイベントが少ない週を迎える。
今週で日米英などの金融政策決定会合が終了し、年内は主要国の政策決定会合がすべて終わっている。
また、豪州同様にクリスマスシーズンと年末で休場になる国が多い。
ただ、中国が新たな財政政策や経済対策について再び示唆したときや、中東やウクライナ情勢に変化が起きた場合は警戒が必要だろう。
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経済指標も、来年1月7日の11月住宅建設許可件数まで主だった発表予定がほぼない。
その中で、来週豪州国内から市場を動意づける可能性が唯一あるとすれば24日に発表される豪準備銀行(RBA)理事会の議事要旨(9‐10日開催分)になるだろう。
理事会後に発表された声明文では「インフレの上振れリスクは緩和。
消費者物価指数(CPI)は持続的に目標に戻ると確信」とハト派的な見解が示された。
RBAのタカ派スタンスが弱まったことで市場は豪ドル売りで反応している。
更に、今週に入り米連邦公開市場委員会(FOMC)ではタカ派的な利下げとなったことで、豪ドル/ドルは2022年10月以来の水準まで弱含んだ。
このトレンドは継続されそうだ。
もし、議事要旨がRBA声明文よりもハト派と捉えられる内容だった場合は、豪ドルは更に下押しする可能性がある。
56.44億豪ドル(52.84億豪ドル), 54.0億豪ドル, 46.09億豪ドル
豪ドルは閑散な取引になりそうだが、対ドルでは上値が重く、対円ではもみ合いを予想している。
来週は25日のクリスマスと翌日の26日は豪州市場が休場となる。
ホリデーシーズンに入ったことから市場流動性が悪化しており、地政学リスクの高まりなどには警戒しなくてはならないものの、年末年始に大きくトレンドを変えるのは難しそうだ。
現在値 97.79-97.84 前日比 +0.07 (+0.07%)
また併せて、毎月公表される豪雇用統計も押さえておきたいです。直近は雇用環境も大都市のみならず幅広い地域で改善していることが確認されており、正規雇用を中心に底堅さが伺えるなど賃金上昇に繋がりやすい状況が続いています。対して、コロナショックで一時悪化した失業率は改善を続け、およそ50 年ぶりの低水準で推移しています。雇用者数や失業率のデータはRBAが非常に重視しているデータで、これらの変化に着目することで、今後のRBAの金融政策や豪ドル/円相場を見通すヒントが見えてくるかもしれません。
RBAは2024年6月の会合で政策金利を据え置き、4.35%の高水準で維持することを決定しました。
オーストラリアの輸出・輸入割合は中国がトップであり、経済面において深い結びつきがあります。
以下は、豪ドル円と香港ハンセン指数(HSI)の値動きを比較したチャートです。
オーストラリア・ドルから日本円への為替レート。AUD/JPYの両替
かつては高金利通貨の代名詞であった豪ドル。現在でも個人投資家からの人気は健在で、2023年の国内の個人投資家における取引金額割合では3位の人気を誇っています。また、オーストラリアの政治経済や、チャートのテクニカルポイントに関するニュース配信も豊富ですので、豪ドル/円のお取引は「みんなのFX」のご利用をぜひご検討ください。
なお、先述の通り、豪ドル/円の値動きやスワップポイントの変動は、鉱物資源の需要に左右される傾向が強いため、世界経済や中国経済の動きに影響されます。また国内景気や、インフレ動向を判断するRBAの政策金利・声明文もしっかりウォッチしながら取引すると良いでしょう。
(2024年5月時点 トレイダーズ証券 市場部)
24日(火)のドル円相場は狭いレンジ内で方向感に欠ける展開。
世界的に大きなダメージを与えた新型コロナウイルスの蔓延による経済活動の停滞。そのコロナショックからいち早く立ち直ったオーストラリア経済を底支えしているのが鉄鉱石に代表される鉱物資源、液化天然ガス(以下、LNG)に代表されるエネルギー資源の輸出にあります。
近年は世界的にコモディティ価格が堅調に推移しており、この流れはインフレリスクのヘッジ手段としての需要を背景に続いていくことが想定されます。したがって、オーストラリア経済の成長見通しが堅持されれば、豪ドル/円相場も比較的堅調な推移となりそうです。一方、昨今のウクライナ情勢をはじめとした地政学リスクの高まりを受けて、商品相場のボラティリティは高まっているため、資源価格が変動する局面では豪ドル/円相場への影響には注意したいです。
りも遅れる可能性が高く、現在の市場予想では豪州の利
RBAはオーストラリアを見舞ったコロナショックに対応し、その経済支援の一端として政策金利を過去最低の0.10%まで引き下げました。その後、RBAが注視していたインフレ率や失業率などが改善に向かっていく中で利上げが進んでいき、一時停止を挟みながら2023年11月会合まで利上げを継続しました。2024年5月時点の政策金利は4.35%となっています。
現在は金利を据え置いていますが、インフレ動向とRBAの金融政策の行方が今後の注目ポイントです。
日米金融政策格差に着目したドル買い・円売り基調が続く見通し
鉄鉱石や原油が上昇すると、豪ドル円も上昇しており相関関係が見られます。
資源の価値が上昇すれば豪ドルにも追い風となるので、コモディティ市場にも注目しておくと良いでしょう。
[PDF] 2024年の豪ドル相場の見通し
来週の豪ドル、南ア・ランドの見通し(為替/FXニュース):豪ドル、議事要旨次第で更なる下押しも(12月23日週の展望)
来週のマーケット展望 円相場は神経質な展開、株は膠着か
為替相場は金利差によって大きく影響されるので、豪米国債利回り差も確認しておくと良いでしょう。
以下は、豪ドル円と豪米国債利回り差の値動きを比較したチャートです。
豪ドル円(AUD/JPY):今後の見通しは?注目点を解説
豪ドル相場の見通しを予測するうえで、オーストラリア経済の指標チェックは欠かせません。なかでも、オーストラリア準備銀行(Reserve Bank of Australia 以下、RBA)が発表する政策金利や声明文は非常に高い注目度を集めます。