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耐性化については、ペニシリンの耐性菌がいない梅毒の項で話す必要性は低いのですが、性感染症領域においても大事な話なので、少しお付き合いください。
現代の感染症治療は耐性菌との戦いなのです。
性感染症の分野では、特に淋菌、マイコプラズマが大問題となりつつあります。
淋菌も昔はペニシリン系、ニューキノロン系などの抗菌薬が有効でしたが、いまではどちらも効かないことが多いので使えなくなってしまいました。
頼みの綱の点滴のセフェム系抗菌薬にもちらほら耐性菌が出現してきています。
一部の方にしか伝わりにくい例えで恐縮ですが、細菌は少年ジャンプのキャラに似ています。
一度見た技(抗菌薬)は次から通用しなくなるのです!
また、梅毒ではそれほど問題ではないのですが、感染症治療における大きな問題に「耐性化」という現象があります。
最初は効いていた抗菌薬が効かなくなってしまうことを耐性化といいます。
例えば、ペニシリンを分解するタンパク質を作れるようになってしまい、ペニシリンが効かなくなった細菌はたくさんいます。
梅毒に関しては、ペニシリン系抗菌薬に耐性化していないのできちんと治ることが多いのです。
※しかし、投与法や用量に関しては今議論が活発化はしています。
ここまで、抗菌薬の基礎知識を紹介しつつ、梅毒の治療で苦労することは少ない理由を説明してきました。
梅毒はペニシリンに対する耐性化がないので、冒頭のように治ると自信を持って言いやすいのです。
ただ、例外的に治りにくい場合もあります。
日本性感染症学会で推奨されている梅毒治療はアモキシシリン1回500 mgを1日3回投与である. ..
ペニシリン系抗菌薬が梅毒には非常に効果的ですが、クラミジアなどには効きません。これは薬の元々の性質(作用機序)によって決まっていることです。
ちなみにドラマ化もされた村上もとか原作まんが「JIN-仁」の中で、主人公がカビから作った薬がこのペニシリンです。
作者のインタビューによると、現代の外科医である仁を江戸時代にタイムスリップさせた発想は、梅毒で苦しむ女性を救わせたいという思いが出発点だったそうです。
◇治療はペニシリン系抗菌薬
梅毒は細菌なので、細菌をやっつける抗菌薬(≒抗生剤≒抗生物質)が有効です。しかし、抗菌薬ならなんでもいいわけではありません。
細菌ごとに効果のある抗菌薬は異なります。
代表的な性感染症原因菌と第一選択薬抗菌薬
「梅毒は治るんですか?」
これは梅毒にかかった患者さんにまず聞かれることが多い質問です。
ご安心ください。
例外的に治りにくい人はいますが、薬をきちんと飲めば治ります。
例外については後述しますが、感染症にとって治るかどうかは効く薬があるかどうかが鍵です。
日本性感染症学会 性感染症 診断・治療ガイドライン 2020 診断と治療社
梅毒のみ
性感染症 Sexually Transmitted Infection
梅毒感染妊婦が無治療の場合には, 40%におよぶ児が死産または新生児期に死亡する可能性がある4)ということから, 経口ペニシリン製剤による母子感染予防は一定の効果があることが分かった。しかし, 経口ペニシリン製剤を十分量妊婦に内服治療しても14%で母子感染が成立してしまう結果であった。世界標準であるBPG筋注が日本でも使用できるようになったので, 経口ペニシリン製剤からBPG筋注にシフトする必要があるかもしれない。ただし, 梅毒治療開始後24時間以内に起こり得る, 頭痛, 筋肉痛, 発熱を頻繁にともなう急性の発熱反応が発症するJarisch-Herxheimer反応に注意が必要である。妊婦はJarisch-Herxheimerのリスク因子であり, 40-50%で起こるともいわれている。この反応が起こると, 母体内でサイトカインストームのような状態が起こり, 切迫早産兆候や胎児機能不全(いわゆる胎児仮死)が起こり得る。妊婦の梅毒治療では入院下での加療が望ましいと考えている。
第二期梅毒:第一期梅毒から治療をせずに放置しておくと、全身の皮膚・粘膜の ..
検査を行って、病原体・病気が診断できた場合、抗生物質の投与を行っていきます。
病原体によって効果のある抗生剤が異なるため、しっかりと診断して、適切な抗生剤を使用することが重要です。
性感染症の病原体と使用する抗生剤の一覧を以下にお示しします。
妊婦の場合はマクロライド系(クラリスロマイシン、アジスロマイシンとなります。
性感染症の治療においては、パートナーの治療も重要です。
梅毒は患者様のステージ(第1〜3期)によって、投与期間が異なるため、注意が必要です。
淋病では、ペニシリンやレボフロキサシンなどの抗生剤は、耐性が増加しているため、投与は控えたほうがよいとされています。
マイコプラズマ・ジェニタリウムも、薬剤耐性が問題となっており、薬の効果を見て適宜、調整が必要となります。
尖圭コンジローマは、軟膏以外に凍結療法、電気焼灼、レーザー、外科的切除といった治療があります。
DIクイズ3:(A)妊婦健診で判明した梅毒患者の治療:日経DI
15例の母子感染例のうち, 8例は妊娠20週以前, 7例は20週以降であったことから, 母子感染の有無と妊娠週数は関連がなかった。母子感染例の約半数は, 妊娠12週の妊娠初期スクリーニングによる梅毒抗体検査で発見されており, 初期スクリーニングで発見され治療されても母子感染を防げなかったことになる。
性感染症(性病)の検査・治療|横浜市神奈川区横浜駅から徒歩3分
出産60日以前から十分な梅毒に対する治療を施行された母体57例については, 母子感染率は9例(14%)であった()。AMPCとABPCの母子感染率の比較では, AMPCが6例(12%), ABPCが3例(27%)で, 有意ではないもののABPCでは母子感染が起こりやすい傾向があった(p=0.11)。
クラミジア感染症と診断されたら、抗生剤の内服(アジスロマイシン、クラリスロマイシン、ミノサイクリン、ドキシサイクリンなど)を行います。
一方, 歴史的に経口ペニシリン製剤のみを用いてきた日本では, 日本産科婦人科学会を中心としたチームで, 経口ペニシリン製剤による母子感染予防効果を調査した3)。80例の梅毒合併妊婦コホートの内訳は, 早期梅毒39%, 後期梅毒61%であり, アモキシシリン(AMPC)もしくはアンピシリン(ABPC)の内服期間は中央値60日であった。80例のうち, データ欠損を除いた71例中, 母子感染例は15例(21%)(生産・先天梅毒13例, 死産1例, 流産1例)であった。
なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。 ..
母子感染予防として梅毒合併妊婦に対して, ベンジルペニシリンベンザチン筋注製剤(BPG)が世界保健機関(WHO)および米国疾病予防管理センター(CDC)で推奨されている唯一のレジメンである。その根拠となった論文では, 梅毒合併妊婦コホートに対して早期梅毒に1回, 後期梅毒に1週間間隔で3回のBPGを投与し, 先天梅毒症例の98.2%(早期梅毒97.1%, 潜伏期間不明の梅毒を含む後期梅毒100%)を予防したと報告している2)。
[PDF] アモキシシリン水和物含有製剤の「使用上の注意」の改訂について
梅毒のどの時期でも中枢神経系が侵される可能性はあります。
実際には、なかなか治療効果の指標となる数値(RPR)が低下してこないときには疑う必要があります。
その場合、脳脊髄液(脳と脊髄が浮いている液体)を抜いて調べる必要があります。
内服ではなく点滴による抗菌薬治療が必要となります。
また、眼梅毒(視神経炎、神経網膜炎など)、内耳梅毒(難聴など)も神経梅毒と同じ治療が必要です。
※視神経、内耳神経は脳から伸びる12対の脳神経のうちの2つであり、視覚、聴覚に関係します。
アモキシシリン、クラリスロマイシンに感性のヘリコバクター・ピロリ.
その他の性感染症では、性器クラミジア・淋菌がここ数年で微増しております。
性器ヘルペス・尖圭コンジローマは、横ばいです。
いずれの性感染症も、感染者数は高い水準で維持されています。
今後なんらかの要因がきっかけとなり、梅毒のように爆発的に患者数が増加する可能性は考えられます。
[PDF] ペニシリン系抗生物質製剤 アモキシシリン水和物散
梅毒の治療時に注意しなければならないのはペニシリン投与によるJarisch-Herxheimer反応であり, 治療後24時間以内に頭痛, 筋肉痛, 発熱等の症状が生じる。治療により, 菌量の多い早期にT. pallidumの菌体が破壊されることによると考えられる。女性に起こりやすいとされているが, もちろん, 男性でも発現する。梅毒と診断がついていればペニシリンが投与されるが, 梅毒の診断がされていない状態で, 他の疾患を想定して, 例えば, セファロスポリン系抗菌薬が投与されていたとしても生じ得る。一般的には, 症状は自然軽快するが, 妊婦にベンジルペニシリンベンザチンを投与する場合には, このJarisch-Herxheimer反応により胎児機能不全や早産の危険性があることから, 入院観察での投与をすべきとの考えもある。
クラリスロマイシンの即放錠または懸濁液に対して,影響を及ぼさない ..
梅毒合併妊婦では, いわゆるTORCH症候群の「O(Others)」として先天梅毒のリスクがある。妊婦が感染していると胎盤を介して胎内感染し, 胎児への影響と, 出生児に先天異常を発症する。この垂直感染は後期梅毒でも起こり得る点が性行為感染(水平感染)と異なる。