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- 「みうらじゅんFES マイブームの全貌展」の話に戻りますが、会場にはコロナが流行った時にみうらさんが描かれていた数多くのアートも一面に並べられていて、みうらさんのアーティストとしての側面を感じられたのもとても印象的でした。

みうらじゅん:あれは「コロナ画」って呼んでいるもので、今は150枚超えました。たぶん以前見ていただいた時から今はかなり増えていると思います。コロナが流行ってステイホームしていたときに、頼まれてないことをしてなさすぎじゃないか、っていう反省があって絵を描き始めたんです。まあ結局その「コロナ画」も仕事に回しちゃってるんだけど。やっぱり頼まれてもいないことが一番燃えるし大切なことなんですよ。

- そう言われるとその通りかもしれません。

みうらじゅん:絵のテーマとしては、今まで僕が引っかかってきたものを全部あの絵の中に詰め込むこと。自分でもどれぐらいあるのか見てみたいなって思って描いていて、連作で繋がりあるようにしてあるんです。展覧会がスタートしたときは、まだピカソのゲルニカのサイズは超えてなかったけど、今は岡本太郎さんの明日への神話を目指してます。サイズのことだけなんですが(笑)なんかそういう無駄な量や無駄な努力ってやっぱり好きなんですよね。

- 「マイブーム」でいらないモノや変なモノを収集するのも世間的に言ったら無駄といえば無駄ですよね。でもそれらが大量になって集合体となって大きなものとなったときに、何か意味を成すようなものになっていくんだなって、みうらさんの巡回展を拝見して感じました。

みうらじゅん:よく無駄だって言われるし自分でもそう思うけども、じゃあ無駄じゃないことって僕にとって何なの?と思い返すと、僕はたまたま無駄なものが無駄じゃないってことだったんですよね、きっと。

- 逆に重要なものって何?って聞かれたら、パッとは出てこないですね。

みうらじゅん:そこにはやっぱりロックがあったような気がするんですよね。あんなに大きい音を奏でる必要もないし、あんなに派手な格好してることもないのに、それをあえてやってるとこが面白い。だから、無駄の何がいいかっていったらやっぱり面白いからじゃないかと。

- 最近ではコストパフォーマンスやタイムパフォーマンスなど、できるだけ無駄を省いて効率を優先する風潮がさらに強くなっている感があります。

みうらじゅん:世の中って面白いだけでは許してくれない見たいですね(笑)

- でもその一方で、自分が好きなモノを集めたり、マニアックな知識をSNSなどで紹介するような、他人には無駄と言えるような分野でも、マニアな人がたくさん増えてきている気もしますが、その礎の1つになっているのは、やっぱりみうらさんの今までの無駄と言えるような数々の活動から影響しているところもありそうです。

みうらじゅん:前に「ない仕事の作り方」っていう本を出した時、誤解が生まれた気がするんですね。タイトルのまま、仕事がない人が読むと活力が湧くって勘違いされたみたいで(笑)

- (笑)

みうらじゅん:たくさん買っていただいたみたいで、もちろんそれは嬉しかったんだけど、「ない仕事は自分で作るもんだ」っていう話だったんです。まあ、でもそもそもブームっていうのは誤解の産物ですから。

- また、単に自分の好きなモノに没頭するだけでなく、それをどうやって面白く発信していくかっていうのも重要そうですね。

みうらじゅん:それだけかも知れません。そんなに好きでもないことを好きにしていく過程がまた、面白いってことです。好きはエンタメに落とし込まないと自分も飽きちゃいますから。

- 「好きをエンタメ化」非常に勉強になります。

みうらじゅん:今の僕の「鹿ブーム」も同じです(笑)それを自分がどうワクワクしていくかは、まず自分への洗脳です。向こうからはワクワクはくれませんしね。

- 自分が面白いと思っていれば無駄な努力も全然楽しめますもんね。ちなみに「マイブーム」で収集されたモノのなかでかなり高額なものもありましたよね。

みうらじゅん:いつもここのオフィスにおられる「絵梨花さん」っていうラブドール。今は雑誌SPAの撮影に行っちゃってるもんで不在なんですけど、そのドールも大好きだったから買ったわけじゃないです。買ったら面白いのと、70万もしたっていうとこにグッときましてね。

- 70万(笑)以前「金ブーム」のときに金のロレックスを買ったっていうエピソードも見かけました。

みうらじゅん:あれはもっと高くて、どうにか好きにならないとと思い焦りました(笑)「お前なんかがなんでロレックス買ってるんだよ」ってちょっと叱られるぐらいな面白さもありましたけど。

- 好きのエンタメ化には、受け手がどういう反応をするかをイメージしながらってことも大事ですね。


- みうらさんのマイブームには「Sinceブーム」のほかにも、街中にある看板などの文字で般若心経を完成させる「アウトドア般若心経」など、アウトドアにまつわる活動もいくつかありますよね。ちなみに今まではスポーツは避けてきたということでしたが、スポーツすること自体は嫌いではないですか?

みうらじゅん:スポーツは苦手というか、あえて苦手にしているとこがあるんですよ。僕の中でのロックのイメージが不健康ってことがあるんだと思います。

- たしかに表に出るイメージは大事ですよね。みうらさんにスポーツの印象はありませんでしたが、やっぱりそこもロックの影響だったんですね。

みうらじゅん:だから別に運動音痴ではないんですけど、ロックの人たちがしてないだろうっていう予想のもとに、ここまでやってきてるからこんなことになっただけなんです。美大の頃は体育の授業がサッカーしかなくて、長髪にヒール靴履いて、「ヒールサッカー」やってましたし(笑)

- ヒールサッカーは今やってもちょっと面白そうです(笑)

みうらじゅん:未だ、サッカーのルールは知りませんけど(笑)

- でも散歩で外を歩き続けるっていうのも、やっぱりそこそこの基礎体力がいりますから、その下地はあったってことですよね。

みうらじゅん:ま、ヒールサッカーが下地とは思ってませんが(笑)でも、むやみやたらに散歩してると意外なものとか面白いものを見つけることがありますからね。

そうそう、「ブックオフであさりちゃん全巻を揃えてみよう」と目標を立てて散歩してたこともありました(笑)それだったら、ものすごく遠くのブックオフまで行くじゃないですか。品川のブックオフまで行ったこともありました(笑)

- 品川はなかなかの距離ですね。

みうらじゅん:あさりちゃんって101巻も出てるんです。はじめはブックオフに大量にあったから甘く見ていたんだけど、大体どこの店でもダブってたりで、半分以上揃ってからはそんなに上手く揃わなくて。でもそういうエンタメ的な企画があるから、どこまでもいけるんですよね。

- そもそもサブカルチャーっていうと、なんとなくインドアのイメージがありますけど、よくよく考えたらみうらさんが「マイブーム」で各地に出歩いてモノを買ったり、「Sinceブーム」などで街を歩いて看板を見つけにいったりすることって外を出歩きながら活動されているっていうことなので、結局はアウトドア活動をしているってことですよね。

みうらじゅん:だからサブカルチャーってよく知らないんですって(笑)

- (笑)あと外に出るにしても、車や自転車などスピードが出るものに乗ってしまうと、街中で面白いものがあったとしても見逃してしまう可能性はありますよね。面白いものを見つけるっていうことであれば、やっぱり散歩が一番適していそうです。

みうらじゅん:そうですね。

- これからも外で活動し続けることで、歳をとっても体力をキープできそうです。

みうらじゅん:特に「アウトドア般若心経」をやってた時は、むやみやたらに歩かないとそんな漢字見つからないんですよ。目標があって歩いてたわけじゃなくて、どこにあるかわかんないものを、むやみやたらに歩いて見つけていく修行ですから(笑)

- たしかに街中のどこにどのような看板や文字があるかなんて分かりませんもんね(笑)ちなみにHI-TECはアウトドアライフスタイルブランドとして、「新しい景色を求めて、外の世界に飛び出そう」というフィロソフィーのもと、いつもの日常でも自然の中でも、新しい景色と体験を求めている人たちを応援していますが、みうらさんのように外に出て、世の中にある面白いモノや興味のあることを探していくことが、自分の人生をより彩る行動なのかもしれませんね。

みうらじゅん:やっぱり僕にピッタリじゃないですか(笑)

- 続いて、ここ数年はみうらさんが「マイブーム」で集められたモノを一斉に介した「みうらじゅんFES マイブームの全貌展」を、全国各地を巡回しながら開催されています。

みうらじゅん:自分が還暦の時からだから、今から6年前にスタートしたんですけど、結構色々なところでそのタイトルの展覧会は開催しました。それまでは催事っていうかたちでやってたんだけど、美術館側からやりませんかって話しがあった時、一番はじめは川崎市市民ミュージアムという大きなところで、人って箱によって見方変わることに気がつきました。美術館でやってたら美術品だと人は判断するんです。

- 以前に自分も巡回展にお伺いさせていただきましたが、もらったら困るようなお土産「いやげもの」とか、しょうもないデザインの絵葉書「カスハガ」をはじめ、どうでも良いようなモノでも美術館という環境の中で見ると、どれもとても貴重なもののような気がしました(笑)

みうらじゅん:でしょ?で、展覧会の場合は巡回展と呼ぶんです。こちとら「バンドのツアー」っていうことにして「みうらじゅんFES」にしたんです。うちにはメンバーが1万人ぐらいいますからね(笑)盛岡も行ったし仙台も行ったし、富山も行ったし、埼玉の所沢でもツアーをやりました。

- 今年の夏はみうらさんの地元である京都でも開催されていましたね。

みうらじゅん:京都駅のステーションギャラリーっていうところで開催しました。何せ「ギャラリー」ですから、きっと皆さんは美術品だと思ってたんじゃないかなあ(笑)

- ちなみに「マイブーム」で集められたモノ以外にも、みうらさんが小学生の時に書いていた漫画やスクラップなども展示されていて、まさにみうらじゅんさんの半生をひとまとめにしたような展示でした。反響はいかがでしたか?

みうらじゅん:いつも展覧会に来てくれるファンの方たちは別だけど、僕がこんなことしてることを知らない方も多く来場してくれたみたいで、こちらとしてはまだまだツアーは転がせるなって思いました(笑)

- でも、サブカルチャーが好きな人達にとったら、みうらさんの活動のことはもちろんよく知ってますし、みうらさんを日本のサブカルチャーの伝道師みたいな存在として認識しているような気がします。

みうらじゅん:いやいや、僕はサブカルチャーってことがよくわかってませんし(笑)

- テレビや雑誌などさまざまな媒体で長く活動されているみうらさんの「マイブーム」を知らない人がまだまだいるっていうのが驚きですね。

みうらじゅん:そのほうがいいですよ。知られてない方が長く続けられますしね。できる限り知られないように努めてきたつもりなんですが(笑)

- テレビ番組だとタモリ倶楽部には定期的に出演されていましたが、そういえばたしかにそれ以外の番組ではそんなに見かけていないかもしれません。

みうらじゅん:出てたんですよ色々と。でも知られないように努めてきましたんで(笑)そうそう、このあいだ阪急メンズで「シニアモデル」の仕事をしましたけど、それを見た人が「この人、誰なんだ?」って思ってもらうことが面白いわけですね。その疑問が出るうちはまだ大丈夫です。

- 阪急メンズの今年の秋冬キャンペーン「VIVA LA VITA」のアンバサダーをされていましたね。コラボレーションしたアイテムなども販売しているのをお見かけました。

みうらじゅん:だから今日のHI-TECの撮影も「シニアモデル業」だと思って引き受けました(笑)今度どこかで「最近の仕事はなんですか?」って聞かれたら、シニアモデル業をやっていますっていうことにしようかなと。

- (笑)今回のお取り組みではインタビューのほかに、HI-TECとみうらさんのコラボレーションTシャツとスウェットの2アイテムを制作させていただき、応募抽選で当たるプレゼントキャンペーンも開催の予定です。

みうらじゅん:ある人にとっては「なんでこんなやつ出てんの?」っていうとこがいいわけじゃないですか。だからアイテムにみうらじゅんってそのまま書いてあるより、HI-TECのシューズを持って、そこに矢印入れてヒントみたいな感じのテイストぐらいが面白いと思って。

- コラボTシャツのバックやスウェットの袖口には、みうらじゅんではなく「MJ」と入れる予定ですが、「MJ」だともしかしたらマイケル・ジャクソンのことかもしれないですし、マイケル・ジョーダンのことかもしれません(笑)

みうらじゅん:知らない人が疑問を持って、何だかよくわからないけど欲しがったり手に取ったりしてくれるのがいいと思います。

- でも、シニアモデルが続いているのも、ファッション界隈から見て、今のみうらさんの容姿や雰囲気がとてもファッショナブルに感じているからだと思います。最近もメンズやレディース問わずファッション誌でインタビューされているのをよく見かけますし、この前も女性のファッション誌のSPURにも出演されていましたね。

みうらじゅん:あれはクレープ食べる記事でしたね。知り合いの編集者が企画してくれたんだけど、その子もちょっと変わっててね(笑)でも、そういう「わかってる人」が使ってくれたことが嬉しくて。

- これからさらにファッション界隈でみうらさんの露出が増えていきそうな予感がしますね。

みうらじゅん:5回ぐらい続いたらもうやめますけど(笑)

- 全然違うジャンルの仕事でも前向きにチャレンジしたり、慣れない環境にあえて自分を置いてみたりすることで、どんどん新たな景色が見えて、自身の人生が広がり続けていきそうですね。

みうらじゅん:まあ同じ系統ばっかりの方に行くのが苦手なんですよね。ディランさんから教わったことで一番大切だったのは、同じところに長く留まっていたくないっていう気持ちですから。

松岡 夏輝(なっちゃん) | #カスタムラブドール #悪魔のキッス

AI少女ドールと
小学生男子の…
ピュアで透明なラブストーリー!

【はるひと】
小鳩学園初等科に通う小学5年生。
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